自然災害、その時あなたはどうする?
~被災者の困りごとランキングと、日ごろの備えの実態~
自然災害は、いつ私たちの身に降りかかるか分かりません。その時、どんな「困りごと」が発生するのでしょうか?そして、普段からしっかり備えている人は、実際どのくらいいるのでしょうか?
このたび、旭化成ホームプロダクツ株式会社が「防災意識と備えに関する調査」を実施し、全国20~60代の700名から回答が集まりました。
この記事では、その調査結果をもとに、被災時に起こる困りごとや、私たちが普段どれほど備えられているかをランキング形式で紹介します!
Chapter 1:被災時の困りごとランキング
まずは「被災経験者」と「未経験者」に分けて、それぞれの回答を見てみましょう。
1. 被災経験者が困ったこと
大規模災害の被災経験がある219名に「困ったこと」を聞いたところ、次のような結果に。
被災経験者が困ったことTOP3
- 電気・ガスが使えない(56.2%)
照明や家電が使えないことで生活に支障が出たほか、スマートフォンの充電切れも大きな問題となりました。 - 情報が届かない(29.2%)
テレビやラジオが使えないことで、正しい情報が得られず不安を感じた人が多かったようです。 - 食料品が足りない(24.2%)
備蓄が足りず、必要な食料が手に入らなかったとの声も。
2. 被災未経験者が想定する困りごと
一方で、被災経験がない481名に「困ると思うこと」を聞いたところ、次の結果が上がりました。
被災未経験者が困ると思うことTOP3
- 飲み物・水が足りない(59.5%)
人が生きるために必要な水の確保が最優先と考える人が多くなっています。 - 電気・ガスが使えない(57.4%)
経験者と同様に、インフラ停止への不安が大きいようです。 - 衛生状態が悪い(49.7%)
清潔な環境を保つことが困難になることへの懸念が目立ちました。
Chapter 2:豊島区の住宅事情と防災対策の違い
豊島区では、低層木造密集地も多く、マンションと木造建築物では災害への備え方や、地震が発生した際の行動が大きく異なります。
マンションの場合:自宅避難が中心
マンションは耐震性が比較的高いことから、被災時には自宅避難が中心となります。ただし、その場合でも以下の備えが必要です。
- 停電対策:懐中電灯、モバイルバッテリー、充電済みの電池など
- 断水対策:飲料水や生活用水の備蓄(1人1日3リットルを目安に)
- トイレ対策:簡易トイレや排泄用ビニール袋の準備
木造住宅の場合:避難所への避難の可能性
一方で、木造住宅の場合は、地震の揺れによる倒壊の恐れがあるため、避難所への避難が必要になる可能性が高まります。そのため、以下の準備が欠かせません。
- 最低限必要な持ち出し品の準備:リュック1つにまとめておく(食料、水、医薬品、現金、貴重品など)
- 避難経路と避難所の確認:家族と共に避難場所やルートを事前に確認
- 防災リュックの中身の定期点検:食品の消費期限や電池の残量を確認
Chapter 3:防災意識と行動のギャップ
「防災意識は高いけれど、行動は伴わない」――今回の調査から、その現実が浮き彫りになりました。
防災意識は95%!でも備えは不十分
- **95.1%**の人が「災害への備えは大切」と考えています。
- しかし、**88.3%**が「家庭の備えは十分ではない」と回答しました。
具体的な防災対策ランキング
「どんな防災対策をしているか」についても調査した結果、以下の通りです。
- 食料品・生活用品を備蓄する(50.7%)
- ハザードマップで自宅の被災可能性を把握する(43.9%)
- 避難場所や危険な場所を確認する(40.8%)
それでも、災害対策に費やす時間は年間平均10.1分という結果に。日頃の備えが不足している現状が浮かび上がりました。
まとめ:防災は“できること”から始めよう!
今回の調査から、「防災意識は高いが、行動が伴わない」 という実態が見えてきました。
豊島区の住宅事情に合わせた備えを考え、まずは「家族で防災について話し合う」「最低限必要なものを準備する」など、自宅や避難先でできる小さな対策から始めてみませんか?
大切な命と暮らしを守るために、今できることから少しずつ取り組んでいきましょう。
出典:旭化成ホームプロダクツ株式会社「防災意識と備えに関する調査」
調査概要:
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:全国の20~60代の男女700名
- 調査期間:2020年8月1日~2日